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女優「デボラ・ラフィン Deborah Raffin」 [映画]

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 ミシェル・ファイファー、ケイト・ブランシェット、スカーレット・ヨハンソン、最近ではブランカ・スアレス、アナ・デ・アルマスと好きな女優さんはいっぱいいるのだが、その原点とも言えるのがデボラ・ラフィン。70年代に突然「グレース・ケリーの再来」と言われて大ブレイクして、その後はあっという間に消えていった女優さんだ。

 そのブームは突然やって来た。「いくたびか美しく燃え」「エーゲ海の旅情」「ダブ」という3本の出演作が立て続けに公開され、人気に一気に火がついた。私はその頃中学生で、「タワーリング・インフェルノ」「バニシングin60」「ジョーズ」といった映画を立て続けに見て映画の魅力にはまりつつあった。どこで見たのかは記憶がないのだが、「エーゲ海の旅情」の予告編でデボラがビリヤードをするシーンが大スクリーンに映し出された時に、私の体に電気が走った。長い髪、長い手足、キューを扱う身のこなし。そして彼女の天使のような笑顔。ハリウッド女優の魅力はこれだっと思い。しばらく彼女の姿が頭を離れなかった。

 彼女の3本の映画を順番に見た。「エーゲ海の旅情」は年上の女性に思いを寄せる青年の物語なのだが、デボラの役はその女性の娘。本来なら主役の青年はデボラに惚れるだろって突っ込みたくなるというか、この映画に関しては脇役の彼女ばかり見てて本編をほとんど覚えてないってのが正直なところ。「ダブ」はヨットで世界一周する青年とその恋人の物語なんだけど、ヒロインなのに彼女が世界一周の足を引っ張っているかのように見えて何だかなあと思った。でも当時の正統派の青春映画の王道を行く作りで、音楽も含めて全編爽やかな印象が残る。「いくたびか美しく燃え」は、彼女が主演で女性の成長を描いた力作。でも3作の中で一番記憶に薄いのはなぜなんだろうか。

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 彼女の日本での人気爆発に伴ってなんと彼女のアルバムが発売される。日本先行発売ってうたってたけど、結局発売は日本だけだったのかもしれない。歌は正直、そんなに上手じゃなかった。どちらかというと、台詞や朗読のトラックがお気に入りだったかな。

 3本の映画のあとは、彼女は映画雑誌のグラビアには常連として載ってたけど、映画の新作はほとんどやって来なかった。「ラスト・レター」「センチネル」「スーパー・マグナム」といった作品が忘れた頃にやって来て劇場に足を運んだ。しかし当時のキラキラと輝いていた彼女はそこにはいなかった。いつしか彼女のことは忘れて、別の女優さんに心ひかれたりする。

 7~8年ぐらい前に、急に彼女のことを思い出して、どうしてるのかなと思いインターネットで検索した。虫の知らせというには遅いが、2年前の2012年に白血病で亡くなったという記事を見つけて愕然とした。その後、失った時間を取り戻すかのようにネット上をさまよった。そこで出会うデボラは、あの頃のキラキラと輝いていた姿のままだった。

 妻も息子たちも、映画は好きだがデボラのことは知らない。わかるのは同世代の中でも一部の映画好きの人たちだけになってしまった。日本にもデボラの一ファンがいたことを、こうやって書き留めておこうと思う。

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